糸を掛けるときは、正座をして、膝の上で行います。
1.天神を体の左に出し、胴を膝の上に置きます。
糸を左手で持ったら、糸の輪に薬指(もしくは中指)を入れて、輪を崩さないようにして巻紙を外します。
2.そのまま、下図のようにして、根緒に糸を掛けます。
1.胴を膝から外し、代わりに天神を膝の上に乗せます。
糸の輪に指を通したまま、糸巻に向かって、静かに糸を伸ばしていきます。
2.糸を伸ばします。
右手に糸を持ち、左手で上棹を押さえて糸を引きます。右手の手のひらに糸を一巻きしておくと力が入りやすいでしょう。
また、糸に手拭いなどを掛けておき、その上から持つのも手を痛めない方法です。
3.糸先を糸巻の穴に通して固定します。その一例をみてましょう。
4.糸のたるみを取り除くように、右手で糸を上に張りながら、左手で糸巻を回して糸を巻き取ります。
このとき、糸巻を金具から少し引き抜き加減にして糸巻を動かすとスムーズに行えます。
※上記以外の糸の掛け方も参考にして下さい。
・3本とも上記Aのように糸を絡めて掛けます。
糸を巻き取るときに、絡めた糸先がその下に入らないように、糸先を出す方向に気をつけます。
・一の糸・二の糸をCのようにこま結びにし、三の糸を絡めます。
このときも上記同様、糸先を出す方向に注意します。
糸を掛ける様子を動画でご覧下さい
糸を掛け終わったら糸を伸ばします。音を安定させるために十分に伸ばしましょう。
図のように、人差し指以下4本の指で糸を持ち上げて、親指で糸を下に押します。根緒から糸巻までの間で、この動作を繰り返して糸を伸ばします。続いて、横方向にも伸びるように、親指を前に押し出す動作を繰り返していきます。
掛けた糸を伸ばす様子を動画でご覧下さい
駒の糸道を見て、一の糸の糸道(糸道が深い方)がどちら側にあるか確認します。
駒を掛ける位置は、ジャンルや駒の種類によって異なりますが、例えば長唄では、胴の端から指2本分位離れたところを目安とします。
胴を膝に乗せます。左手で3本の糸をしっかりと持ち上げ、駒の入る十分な空間を作ります。駒が糸を擦らないように注意して、右手で駒を差し入れます。糸道に各々の糸をきちんと入れます。
駒の糸道に糸が入っていることを確認したら、根緒の3本の輪を広げて、糸が根緒から駒・糸巻へとまっすぐに向かうようにします。