1月5日(火)志の輔パルコ2010初日
1日の午後から休んだ。
4日まで休んだ。
寝て起きて年賀状書いて、寝て起きて年賀状書いて・・・。
お酒も飲まずジムにも行かず、ジーッと休みました。
完璧にエンジン切りました。
そして迎えた5日。
ブルンブルンっ
なんとかエンジンかけて三味線と着物と支度して
副都心線に乗って渋谷へ。
楽屋入りするとメンバーが皆揃っていた。
三七郎くん、剛二郎くん、鉄六。
お囃子は10ヶ月年下の同級生、昌一(太意三郎)を筆頭に常時3人。
サウンドチェックいろいろ開始。
演奏は常時上手で行われる。
ここ数年そうなのだ。
長唄演奏・出囃子・劇中音と三種類の場面での演奏がある。
その全ての音楽がやりやすい場所を、舞台監督さん音響さん大道具さんと話し合って決めていく。
すっかりみんな顔なじみなので、事がスムーズに運んでいく。
よし、決まった。
サウンドチェックもバッチリだ。
その頃、志の輔師匠が到着。
かるーくリハーサル。
よしっ、音楽オッケーだ。
そして、師匠もスタッフもお客様も全員が同等に迎える初日の幕が開く。
「渋谷の街もなかなかーにーーー」
三七郎くんの声がいつものように会場にあふれる。
ジングル弾き終わってすぐに出囃子になる。
志の輔師匠が下手から出てくる。
僕はその姿にジーンとしながら弾く。
いつも初日の時に強く感じることは、この一瞬のために三味線弾いてるんだなってこと。
今年もパルコが始まった。
1月15日(金)渋谷の街もーーー
5日に初日を迎えた、志の輔らくごインパルコ。
快調に進んでおります。
僕が出囃子で関わり始めて5年。
長唄囃子連中を組んで4年目のパルコです。
年々楽しさが増してきていて、特に今年は志の輔師匠もスタッフも僕らも
それはそれは和やかに過ごしております。
書きたいことはあるのですが、演目に関わってしまうしなぁ
で、なかなか日記が書けない状態ですが、
とにかく元気にやってます。
5日から11日までの7公演を終わったところで二日間のお休みがありました。
12日は浜松のお稽古日で13日は岡山のお稽古に行ってきました。
そして14日の朝、岡山空港から飛行機に乗ったら、
羽田の管制塔の故障でしばらく飛べないとのことで、一度降りました。
こんな経験初めてでした。
1000円のお食事券をもらい待機です。
ちょうどおなかが空いてた僕は、すぐにレストランに入り、カレーを食べました。
食べてる途中で、「はい飛びますよ」となり、結局一時間足らずの遅れで飛び立ち羽田に着きました。
いろんなことがあるなぁ。
1月16日(土)志の輔パルコと竹生島
毎日毎日、渋谷パルコ劇場に通勤している。
舞台も楽屋も楽しい毎日、ありがたいことである。
そんな中、「長唄二題の会」に出ることが決まった。
2月4日の木曜日の夜。
「竹生島」をやりなさいと言う。
エェーーー、「竹生島」無理ーーーー。
だってやったこと無いものーーー。
覚えらんなーーーい。
と、駄々をこねてみるが
「兄さんね、いい年してね、そんなこと言わないの。
今回はね、この曲に決まってしまってるの、ね、パルコの楽屋で少しずつ稽古しましょ」
と三七郎くんになだめられ、出演が決定したのです。
さて、5日のパルコ初日から毎日毎日、楽屋で少しずつ稽古しております。
考えてみたら、毎日、唄方とそろえられるんだから幸せなことです。
おもしろい「竹生島」が出来そうです。
ぜひいらしてください。
チケットは僕にメッセージで結構ですよん。
ちなみに1月20日は新年と言うことでしょう、「長唄二題」と言ってるくせに「三題」やるようです。
なんかお得じゃん。
今年も「長唄二題の会」は毎月毎月コツコツとやってまいりますので、
ぜひぜひ足を運んでくださいませ。
尊敬する後輩たちががんばっております。
1月24日(日)志の輔パルコ、あと6回
志の輔師匠のパルコ公演は全24回。
中日を過ぎ、あと6公演を残すのみとなりました。
はやいよーな、ゆっくりなよーな。
今夜は「恒例しゃぶしゃぶ打ち上げ」が某所で行われました。
いやいや、おなかいっぱーい。
今回のパルコ公演は、これという問題もなく、おだやかに和気藹々と進んでいます。
なにより志の輔師匠が元気。
ま、毎日あれだけ喋ってんですから、とても疲れていることはもちろんなんですが、
傍で見ている限り、志の輔師匠が例年よりも楽しんでやられてるように見えます。
あと6回、みんなで元気に盛り上げていこーーーと
思うのであります。
1月29日(金)志の輔パルコーー
27日28日の二日間の休みの間に岡山に行ってきた。
帰りの飛行機がまたもや遅れた。
岡山上空の霧のため、羽田からの飛行機がなかなか着陸できないと。
着陸してくれないイコール岡山~羽田まで飛ばないっちゅうことですな。
まあ、なんとか着陸してくれて帰れました。
そして、今日はパルコ。
なんだか久しぶりな感じだ。
舞台上手にスタンバイすると、ここに座ってたのが何年も前のような気がした。
そんな感覚がおもしろい。
人の記憶、身体の記憶。
いつものように演奏し、いつものように舞台が開く。
当たり前のようだが、当たり前ではない。
当たり前に舞台が開くことの奇跡って、その都度感じることは難しい。
この当たり前のことを一ヶ月当たり前のように続けて行く集中力と責任感っていうのははかり知れないものなんだと今回知ったような気がする。
僕の育ちは長唄だから、歌舞伎公演で一ヶ月という期間の仕事の仕方は身体と頭でよーく知っている。
それでも今回感じた集中力と責任感。
僕でもそうなんだから
志の輔師匠はどんな感覚なんだろ?
終演後、楽屋に戻るとき、鶴瓶師匠とバッタリあった。
鶴「よーーー、スゴイなぁ、観られた良かったよーーー」
テ「わーーー、鶴瓶さんだーーー」
鶴「元気だったかーーーー」
うっすら涙ぐんでた鶴瓶さんがとてもステキだった。
志の輔パルコ、あと二日間/三公演。
1月31日(日)
ついにむかえた千秋楽。
すごく淡々と進んで行く。
ロビーに出てみる。
たくさんの花たちや飾りつけ。
志の輔パルコでは見慣れた光景だが、
志の輔師匠の「ロビーに入った瞬間から楽しんでもらいたい」という心が表されているのがスゴイ。
昨日には、内閣総理大臣からのお花も届いている。
最後の幕が下りる。
舞台にいる師匠と僕らをスタッフ全員が袖で迎えてくれ手締め。
あー、終わったーー。
と感慨にふける間もなく片付けに。
いつものように客席で全員で乾杯。
談春さんも昨夜に引き続きいらっしゃった。
昨夜の飲み会の席で
談「いやー、兄さん、おもしろいですねー『ポン太の大冒険』」
志「『身代わりポン太』だ(笑)」
その会話がおかしすぎて、今夜の「身代わりポン太」を「ポン太の大冒険」として聞いてみていた。
パルコから場所を替えて打ち上げ2軒。
太意三郎くんと三七郎くんが見事に師匠のツボにはまった。
志「長唄の人が、こんなに明るいとは思わなかったーー(笑)」
とにかく笑いすぎて頭とアゴが痛い。
みんなが騒いだ、みんなが笑った。
みんなが、みんなで志の輔パルコをやり遂げたんだと実感していた。
そう実感することを師匠が望んでくれた。
楽しい一ヶ月だった。
そして、パルコが終わったことで、
やっと、今年が始まるぞーーーという感覚なのも、
例年どおり。
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