青?裸々な日常
2012年7月1日~
第200号 このオッサンにも同じものを。





1日(日)
さてと、今日も終わった。
昨日が文化放送だったとは信じられないくらいに
6月から7月へガラっと変わった感じだ。

昨日は楽しかった。
大好きなラジオに出演できるというのはうれしい。
子どもん時からの夢のひとつ、「ラジオに出たい」ってね。
「出られる人になりたい」かな?そんなことを思っていたもの。

パーソナリティの弘兼憲史さん。
65歳とは思えない、同世代のように音楽の話が出来た。
先週のゲスト・秋元治氏との、両さんと島耕作がおんなじページに描いてあるスケッチブックをまじまじと見た。
焼きつけた。
創作というものの 計り知れないデカさを感じた。

「荒野のならず者」「あなた」「旅の宿」って1973年近辺なんだよな。
弘兼さん、邦さん、僕は、そりゃ知ってるわな、
僕なんか中学だもの、一番ませてた時だし。
そこで1974年生まれの石川真紀さんが仕切ってるってとこが面白い。
生まれてないじゃん。

文化放送の後は婦人画報の取材があるため、紋付き袴のまま移動した。
伝の会でインタビューを受けていると、いろいろ懐かしく思うことがあったり
時代の移り変わりを感じたりする。
時代の移り変わりを感じる歳になったってことは実に楽しい。
大人になったな。なかなかこの感覚は楽 しい。

さてと、明日は浜松に行く。天気のようだ。
明後日帰ってきて、その翌日に は沖縄に行く。
日帰りして次は松本のほうへ。
今月はなかなかにスゴイ月だ。
振り返ってみると、ここ4~5年、毎年7月が一番忙しい。
気が狂いそうなくらい目まぐるしい月。気が狂わないようにしようと思う。

当たり前だ!!


2日(月) 浜松稽古
ちょっとここんとこ睡眠不足なので早く寝ることにする。


3日(火) 浜松稽古
こだまでコーヒーを売らなくなった。
昨日の朝、浜松に着いたときまず売店でコーヒーを買った。
車の中で飲み、目を覚ました。

今夜浜松駅で同じコーヒーを買い、新幹線に乗ることにする。
酔いを少しでも醒ますために。


4日(水) 那覇稽古
何かの音で目が覚めた。
5時10分。
ちょっと早いが起きることにした。寝ても、あと30分だし。
稽古場に行くと、そこで寝ていた宇太がニャーと言った。
びっくりした声だ。
5時台は、安心して稽古場で寝ているのだ。
6時を過ぎると目が覚めるらしく、いろいろ動きまわるようだ。
二階に行くと伽羅も起きてきた。
彼らの食事の場所に座って、こっちをジーっと見てる。
ごはん皿は空っぽだ。
少し早いがごはんを入れた。
無言で食べる姉弟。
お腹減ってたんだ。
昨日の夕食忘れられたのかな?
コーヒーを飲みながらニュースを見る。

時間になったので出かけることにした。
外に出ると気持ちが良かった。
クリアファイルがカバンのチャックに引っかかった。
地下鉄に乗ってから直すことにしよう。
100メートル行ったところで、携帯を忘れたことに気がついた。
一瞬考えるが引き返す。
家に取りに戻る。
そう、戻るしかないのだ。
なぜ一瞬考えるのかがわからない。

羽田空港から那覇空港へ。
いつものようにやってきた。
素晴らしい空が待っていた。
そして夕方にいつもの飛行機に乗って帰京する。


5日(木)
昼間からビール飲みました。
ま、ちょくちょくあることですが。


6日(金) 志の輔独演会 松本
スーパーあずさに乗って松本にやってきた。
一人である。
志の輔師匠たちは車で行くのだそうだ。
一人というのも珍しい。
二時間半のんびりと過ごした。

タクシーでまつもと市民芸術館へ。
素晴らしい劇場だ。
もちろん良く知っている。
だが来るのは初めてなのだ。
こっちで仕事をしている談慶さんがいらしている。
実に何年ぶりだか忘れるくらいに久しぶりだ。

仲入り後、僕も舞台に。
弾いても気持ちが良い。
泊りは浅間温泉の「菊之湯」。


7日(土) 第5回 志の輔らくご in 塩尻
ホテルが会場なので便利。
部屋で着替えられるし。
仲入り後、舞台に出させて貰った。
なかなかのノリのよいお客様たち。
ホテル中村屋が大事にこしらえてきた会なんだなと実感した次第。

終演後は馬刺し。
なんつったって馬刺し。
食べきれないほどの馬刺し。
うまい。


8日(日)
朝食の場所に行くと
志「このオッサンにも同じものを」
と頼んでくださり、朝からビールをいただく。
10時のあずさで僕と師匠は帰京する。
お弟子さんたちは車だ。
あずさに乗るころには、もう酔っていた。
テ「はい、お水です」
志「水ってことがあるかよー」
テ「あらっ、ビールっすか?」
志「決まってるでしょ」
ビールを買い、コップについで渡したとこまでは覚えてますが。

志「よく寝たな」
テ「寝ましたね、もう新宿に着きますよ」
結局、ビールはお互いに一口しかいただかなかった感じですな。
そりゃそうだっつーの、朝から飲んで、昨日の酒が出てきちゃってんだから。

志「じゃーな」
テ「ありがとうございました」
改札まで送って僕は山手線へ。
師匠はこれから芝居を観に行くのに大丈夫なのかな?
大丈夫なのでしょ、そこがスゴイとこなんだから。



10日(火) 寒空はだかと愉快な仲間たち(CD発売記念ライブ)
昼間は稽古日。
夕方からスタジオフォーへ。
はだかさんの会にゲストで出演するのだ。
おお、えらそー。

というのも、先月の志の輔巣鴨の時に、はだかさんが
「新しいCD出しましたーー」と志の輔師匠に持っていらしたのです。
僕も出囃子で参加しているということに気がついたはだかさんは、僕にも下さったのです。

志「はだかー、せっかくCD出したんだから、発売記念の会をやらなくちゃいけないだろー。俺も出るから。そこにいるオッサンも出るから」
という鶴の一声というか、志の輔師匠のダミ声で決まったのです。
翌日にはみんなのスケジュールの確認をし、二日後には日時が決まるという。
はだかさんってなんと素晴らしい実践力を持っているのだろうかと感心したのであります。

さて、僕は来ることにはなったけど、なんかやるのかな?
ひょっとしたらにぎやかしでいれば良いのかな?
なんて思ったのです。
というのも、何をやったら良いか思いつかないのです。
まとまらないのです。
だって、目まぐるしいんだもの、7月が。
おおおっ
ずいぶんなことを言っちゃったよ、忙しいからネタが考えられないみたいなことを言いましたよ。
こらっっっ、なんということを。
恥を知れーーー。

そういうことではないのです。
はだかさんの舞台ということで、何をやったら良いかってことなんです。
だって、いつも志の輔師匠の時だから、なんでもいいやって、いや、なんでもいいやじゃなくて、
その、何をやっても良いというか、
その、つまり、ちょっとの時間だし、長唄のエッセンスで良いのですが、
ネタとして15分とかって何をやったら良いのかが、その、湧いてこないんでさーねー。

という言いわけをしているが、これはイカンな、やっぱり「恥を知れ」なんだな、
どうあれ、舞台に出るものがジタバタするもんではないね。
よし、しっかりしよっと。

と、そう思ってもなんにも浮かばない。
で、楽屋入りしたら、まだ誰も来てないので、いつものように、鉄六鉄七と中華食べて
戻ったら、はだかさんが来ていて
スケジュールを渡されたら、「鉄九郎 25分」って書いてある。
あー、どうしよ。
なーんも浮かばない。
ま、そんなこと言ったって、全部が浮かばないわけではないのです。
最初に弾く曲と最後にたぶんこれかなっていう曲はわかってるの。
その中なの。
15分くらいなの。
なにかテーマを持ってやりたいんだよね。
雑多にやっても15分は大丈夫なんだけどせっかくだからね。
「おっ、考えてるじゃん」ってところをお客様に見せたいわけね。
なぜなら「考えてない」から。

さて、開演しました。
はだかさんのご挨拶のあと、トップバッターの遠峰あこさん。
歌声を聞いてるとなんだかドキドキしてきちゃいましたね。
聞いてはいけませんね。
ナイスショットの後に打つみたいなね。
あこさんが次の出演者の僕を紹介しています。
さーて、こうなったら出るしきゃない。
出る寸前に思いついたことがあった。
最初にまず曲を弾こうと思っていたんだけど、どうやら喋りから入ってもよさそうだぞってこと。
たったそれ?
って思うかも知れないけど、僕にはワクワクすることだった。
そしてワクワクすることがあると舞台はうまく行くのである。
7分くらいで降りますよって言い訳しながら始めた舞台だったが、
楽しくなっちゃったので18分くらいやった感じで降りてきました。
舞台の外に出ると志の輔師匠が立ってて
志「バカやろっ、30分もやりやがって」
テ「ええーーーーーっっっ」

30分もやったのかーーー。
こりゃご迷惑だったなー、すまないなーーー。
志の輔師匠が舞台に出て行った。
高座がないので、洋服で立って喋るスタイル。
何を喋ってもおもしろいわ。
うれしかったのは、ずーっと僕の悪口を言ってくれたことだ。

師匠が終わったので一緒に楽屋に上がり、かるーく飲み始める。
そして最後に全員で舞台に上がり、「スカイツリー音頭」を大合唱。
いやいや楽しい夕べだった。


11日(水)
妻とそば屋に行く。
よく行く。
妻が食べるのはカレーうどん。
カレーそばの時もあるかな。
この店が一番とか二番とか決まっているらしい。

で、ご飯もちょっと食べたいので
「玉子丼もらおうか」と必ず言う。
僕は大抵もりそば。
お店によっては「もりそばと玉子丼」がセットメニューだったりする。
これは便利だ。

で、今日は「玉子丼とそうめん」のセットというのを食べてみた。
夏らしかった。


12日(木) 徳島
朝起きたら風が強い。
飛行機は一応飛ぶとのことで
羽田空港へ行った。

搭乗するときには条件付きフライトだった。
徳島が強い雨風だと言うのだ。
たしかに凄く揺れた。

そして着陸。
迎えのKが
「師匠、晴れました!」

よっしゃー。


13日(金) 徳島
二日酔いがスゴイ。
今日は家元も参加してのゴルフ。
僕は二日酔い。
いやいやしんどかった。


14日(土) 徳島
二日間も遊んでしまったが、目的は「ゆかた会」なのだ。
和佐比路センセの。
今日が下ざらい。
たくさん弾きました。


15日(日) 徳島
本番当日ですな。
なんだか一か月くらい滞在している感じだ。
無事に終了し宴会へ。
「まぶたの母」をやる。
毎年やる。
毎年母の役をやる。
今年は忠太郎の役をやる。

野球拳がある。
忠太郎をやってくたびれて席に戻ったばかりだ。
また呼ばれる。
出番だ。

夜は更けていく。


16日(月・祝) 巣鴨四丁目落語会 志の輔らくご
二日酔いで飛行機に乗り、羽田空港に着いたときにはまだ酔っていた。
そのまま巣鴨へ直行。
志の輔らくごなのだ。
今日は明日からの本多でやる「大河への道」をいち早くかけるということになっている。
ここで聞く「大河への道」はまたすごかった。
やっぱり、そのスペーススペースでの芸ってのがあるんだな。


17日(火) 志の輔らくご本多劇場
午前中はお稽古。
そして下北沢へ。
今日から6日間通うのだ。

開演直前に演奏することになった。
お客様が「ああ、始まるようだな」と思いながら席につく感じの演出だ。
あわてて考える。
そして本番。
初日の打ち上げが大々的にある。


18日(水) 志の輔らくご本多劇場
えっと、ただいま帰宅。
今夜は昼夜公演の後、
男7人の打ち上げ。
このメンバーがすごい。
談春さん、Sプロモーション社長、P劇場プロデューサー二人、志の輔さん、志の輔ご子息、僕という7人。

話しているうちにわかったことは、ゴルフ仲間だったってこと。
志の輔神セブンだったのだ。
もう、楽しいのなんのって。


19日(木) 志の輔らくご本多劇場
昨日、談春さんが楽屋にいらしたとき
わたしはすぐに相談した。
なにを?
ゴルフのことでしょ。
たくさん話してくれて、いろいろわかったことがあった。
人間、納得したり理解することはできても、それを実行するのが難しいのだ。
そして、今朝も練習場に行った。
なんとなく昨日の会話を思い出しながら。


20日(金) 志の輔らくご本多劇場
つけ麺の麺が600グラムだと言う。
大盛りでね。
600グラムはスゴイでしょ。
なので食べてみることにした。

これが意外に食べられる。
えっ?600グラム?これで?
って感じ。
どうなんだろ?


21日(土) 志の輔らくご本多劇場
いちいち書いていませんが、公演は毎回毎回素晴らしく、
なんつっても、昼夜公演やってます。
2時間30分近い演目を日に二度ずつです。
師匠はさぞかしお疲れだと思います。
なので一緒に疲れることにしています。


22日(日) 志の輔らくご本多劇場
いやいや6日間10公演無事に終了。
無事と言ってもそれは僕のことで、僕はちょっとしか仕事してないわけで、
一公演につき2時間半ずつ話している志の輔師匠のすごさはスゴイ。
うん、すごさがスゴイのです。

毎晩打ち上げというかクールダウンの飲み会にお付き合いさせていただきます。
「飲みに来てるんじゃねーか」と言われそうな。

今夜もベロベロになるまで飲みました。
ましてやヒロ(松元)さんがいらしたもんだから、打ち上げは笑いの渦でした。
志の輔さんが嬉しそうです。
弟弟子の談春さんが来たときもとても楽しそうですが
ヒロさんとの友情な感じもとても良いです。
そのあともう一軒、師匠とチラッとだけ寄って解散しました。

師匠の「じゃーな!」で、長い本多が終わりました。
期間でいえば6日間だけど、精神的には一ヶ月な感じでしたわ。
これが志の輔らくごなのですな。


23日(月)
お稽古日。
 

24日(火)
昨日今日とお稽古。
少しのんびりできた。
かなり精神的に取り戻した感じ。


25日(水)
稽古日だった。
21時前に終わったので食事のあと
ちらっと打ちっぱなしへ。
帰ってきてお風呂入って
ビールを持ってリビングへ。
猫たちものんびりしている。
良い景色だ。
ゴルフ番組と普通の番組をザッピングしながらビール。
落ち着いた時間が流れる。
なんだかやっと落ち着いた。
7月に入ってからというもの、あわただしかったから。
また、明日からあわただしいのだけども。


26日(木) 岡山稽古
携帯が変わりました。
携帯電話がね。

ついにFOMAからスマホに。
さーて、使い方がわからん。
こりゃ大変だ。
そんな中、岡山の稽古です。


27日(金) 大阪
今日は大阪。
関西松永会のために来た。
下ざらいなのだ。
「四季山姥」を弾く。
ちゃんとした演奏会で弾くのは初めてなのだ。


28日(土) 関西松永会
起きた時は二日酔いだったが、それほどひどくなかった。
しかし、今月はやたらに二日酔いが多い。
つかれてるよなーー。
昨日も「四季山姥」弾いてて
「あれ、こんなメロディだったっけな?これで良かったかな?」
とか思ったりした。
アカンやん。

今日はちゃんと弾けました。
あったりまえやんかーー。


29日(日)  ひとりミニライヴ 岡山
今朝も二日酔いだ。
昨夜は遅くに岡山に戻ってきた。
「afternoon tea Party in waon 岡山」
という、簡単に言うと松永鉄九郎ミニライヴなのです。
玉島市民交流センターというところで。
一人で。
なかなか楽しかった楽しかった。

そして新幹線へ。
あんまり寝られない。
神経が高ぶっているのだろう。
疲れてるはずなのに。
まだ今月は終わらない。
明日稽古で明後日沖縄のライヴだ。


30日(月)
三日ぶりなんだけど一か月ぶりな感じで自宅に戻ってきた。
テーブルにたこ焼き器が置いてあった。
へーー、我が家にかい。
明石焼を作ってもらった。
これがなかなかおいしい。
毎日これで良いよ。

31日(火) 鉄九郎ライヴ 那覇 
えっ?
台風来てるの?
那覇空港に降り立った僕は言った。
だって結構な雨風だし。
どうやらこれから来るらしい。
今晩のライヴは大丈夫だろか?
台風来たらお客さんは来ないぞ。
ここは避けてもらいたい。
でも一日遅れて来た場合、明日の帰京が難しくなる。
うーーん。
今来て、夜にいなくなってくれれば・・・・

ホテルに入り昼寝。
起きて目の前のコンビニに買い物に行こうと思い、ホテルを出た途端。
雨風がますますひどくなっている。
通り渡ったとこにあるコンビニに行くのに
傘をさしてもびしょ濡れになる感じ。
夕方近くになる。
三七郎くんが那覇空港に着いたという。
ホテルで待ってると、三七郎くんと入れ替わりに雨風はどこかへ行ったようだ。
もう大丈夫なんだそうだ。
はー良かった。
会場を見て軽く打ち合わせをしてホテルへ帰る。
しばらくして再び会場へ。
だいぶ雨風もおだやかになった。
これならお客様も大丈夫であろう。
どうやら沖縄の土地に嫌われてはいないようだ、ありがたい。
お弟子さんたちが必死で集めてくれたお客様たち。
数日前に完売になりましたとの連絡をもらっていた。

しかし久しぶりの沖縄ライヴである。
二年くらいやってなかったかな。
しかも今回は僕が考えた新しい形のライヴ、
ここの人たちに喜んでいただけるかが心配なのである。
まずは一人で出ていく。
なかなか良い感じの空間が出来ている。
こんなにうまくできるとは思わなかった。
ありがたいのである。
お客様も温かいぞ。
三七郎さんに出てもらうと一層盛り上がった。
彼の人柄はどこへ行っても受け入れてもらえる。
今回の演目はずいぶんと悩んだ。
どの長唄が良いかと。
そして「綱館」にした。
どうやら成功だったようである。
ウケたウケた。
長唄で「ウケた」とは「なんだそれっ」て感じだが、そういうライヴなのだ。
いやいやホッとした。
途中、ここの土地で長唄を演奏している自分たちにジーンときたりした。
そして無事に終了。
今夜の泡盛は格別だった。




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